2012/12/16

間取り作りと設計

間取り図を作ると言うことと設計するということは
その責任の重さは設計者にとって次元の違うレベルです。

薬にたとえれば
ドラッグストアーで普通の棚に載っている売薬を、パートのレジ係が売っているのと
医師免許を持っている医者が処方箋を書いて処方する
そのくらいの差が有るのです。

売薬の場合は販売したことによって責任を取らされる事はありません
しかし医師が間違った処方をして医療事故になった場合責任が追及されます。

間取り図を作って住まい手に提示するのは何の資格も要りません
しかし設計図を描いてそこに建築士の名前と番号を書いて印鑑を押すと言う行為は
その設計に対して資格者としての責任を負うことになるのです。

フリープランニングでただで間取り図を作るから
設計もその延長でと言うことにはなりません
建築士としての責任を負うか負わないという大きな隔たりがあるのです。


設計を依頼され請け負う場合、その責任を取る覚悟で望まなければならないのです。


国交省のガイドラインでは、
設計・監理に掛かる時間数を建物の種別ごと規模(金額)ごとに
どれくらいの人・日が掛かるか統計を取って
それに人件費をかけて、その1.5倍を経費として計上する。
そのような算出の仕方で妥当な設計料を算出しています。

詳しくは国交省の資料を見ていただきたいのですが
住宅の場合の設計・監理料は大まかに言って工事費の1割というのを
めやすに出来ます。

総工事費2000万円の場合200万円と言う金額になります。
2000万円の家を作るのに200万円なんて出せないとお思いでしょうけれど
実際に責任をもって創造的にやってみるとその位の費用が掛かってしまいます。

しかし実際にはそのように設計料をいただけることはありませんので
出来るだけ簡易に設計をするようになってしまっているのが現実です。

また真面目な設計事務所の所員は、安月給で超長時間労働を強いられることになります。

日本の住宅がみすぼらしく薄っぺらなものが多い理由のひとつだと思います。
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コメント

非公開コメント

失礼ながら、設計にそんなに費用がかかるものとは知りませんでした・・・。
正直言うと、どうしてそんなにかかるのか、さっぱり想像もつきません。
無知ですみません・・・。(;´・ω・`)ゞ

日本に、もっと良い家が増えるといいな、のぽち。


翠様
コメントありがとうございます。

>失礼ながら、設計にそんなに費用がかかるものとは知りませんでした・・・。

たぶん一般的な認識でしょうね(涙)

>正直言うと、どうしてそんなにかかるのか、さっぱり想像もつきません。
無知ですみません・・・。(;´・ω・`)ゞ

創造性の高い設計をしようとすると、
住まい方への深い洞察とそれに基づく、ゾーニング、動線計画、配置計画
心地よい空間にするための、光と風の入れ方、冷暖房計画、断熱計画
美しい空間であるための仕上げの選択
構造計画、構造計算
メンテナンスのしやすさへの考慮
予算との兼ね合い
建築基準法、消防法その他各種法規
施工性の検討、経年変化への配慮
等等、、、、、


住まいのあり方規定する無限にある要素
それも絡み合い矛盾しあう要素に関して
考え悩み結論を持ち、施主さんに理解してもらう
そしてそれを現場に伝えるための膨大な図面
という作業が有ります。

設計料がいただけないから普通の家でいいやと思っても
普通ってどうするんですか?
私の言う普通はですね~、、、
やっぱり全部設計しなければ、、、
と成るのです

最後の手段は工務店さん勝手にやってください
それでは意味が有りません。

さらに確認申請業務というのが有りまして、主に市や県土木事務所の建築指導課との調整。
工事中の検査、工事の完了検査。
国交省のガイドラインでは、これらは設計料とは別枠でいただく事に成っております。
いただいたことは有りませんが、、、、

以上建築士の仕事をちょっとだけお伝えしました

>日本に、もっと良い家が増えるといいな、のぽち。

いつも応援ありがとうございます。(涙)

適正価格と責任と技術。

専門家としてはプライドを持って
お仕事に臨みたいところです。

しかし…

それを突き通して、競争に勝てるのか?
お仕事を頂けるのか?不安になります。

でも、適正価格と責任と技術で信頼され、
成功されている先生方もいらっしゃいます。

難しい問題です。^^;

くるぶし様
いつもコメントありがとうございます。

法隆寺大工の西岡家は
法隆寺の仕事だけを行い
仕事の無い時期には農業をやって暮らし
決して町場の仕事に手を染めて
安易な仕事をしなっかった
と聞きます。

仕事に対しての姿勢は
人それぞれで正しいも正しくないも
無いと思いますが、、、
住宅設計の場合人となりを形にする所が有りますので
設計者と施主の間の信頼関係を大事にして
仕事を選ぶ事も必要かと思います。